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LoLとDota 2はどう違うのか?

LoLとDota 2の違いが重要なのはなぜか?

LoLとDota 2にはどのような共通点があるのか?

LoLとDota 2の比較:ゲームプレイとゲームプレイ以外の違い

LoLとDota 2はどう違うのか?

リーグ・オブ・レジェンドとDota 2は、ともにeスポーツで最もプレイされているMOBA (マルチプレイヤー・オンライン・バトル・アリーナ)ジャンルのゲームです。ゲーム自体のスタイル、キャラクター、全体的な外観は非常に似ていますが、メインとなる基本的なゲームプレイの違いという、大きな差異があります。

リーグ・オブ・レジェンド(LoL)とDota 2は、試合開始前にキャラクターとロールを選択する点など、基本的な部分はよく似ています。しかし、ゲームプレイやコアメカニクスについてはまったくの別物です。

LoLとDota 2はどちらもMOBAというジャンルに属し、ウォークラフト 3のMODであるDota (Defense of the Ancients)から誕生したゲームです。

LoLゲームの開発元であるRiot Gamesは、もとは最小限のゲームプレイメカニクスを使用した、初心者向けのシンプルで視覚に訴えるデザインにすることを決めていました。最小限のはずだったゲームプレイメカニクスは段々と発展して複雑になり、プレイヤーが選択するチャンピオンと呼ばれるキャラクターによって変わるようになりました。

Dota 2の開発元であるValveは、ゲームを解釈するため、元となるDotaのMODを土台に使用(およびそのコアデベロッパーであるIceFrogを起用)しました。Dota 2制作における思考プロセスは、オリジナルのゲームと同じ、基本的なアイデアと価値を維持することでした。そのためValveは、新しいDotaゲームをValve独自のSourceエンジンで一からリビルドしたのです。

2つのゲームの共通点は?

LoLとDota 2は、どちらも 「ドラフト」フェイズから始まり、ここで5人のプレイヤーがピック&バンを行います。各プレイヤーがチャンピオン(Dota 2ではヒーロー)をピックするとゲームが始まりますが、この時点で2つのゲームはまだ類似しています。

ゲームで使用されているキャラクターデザインは明らかに似ており、一部のキャラクターには非常によく似た能力を持つ対をなすキャラクターがいます。Ursaとワーウィック、Drow Rangerとアッシュ、Winter Wyvernとアニビアなどがこれにあたります。これらのキャラクターは似た特徴を共有していますが、実際のゲームプレイやゲーム内でのロール、能力という点ではある程度異なります。

LoLとDota 2では、キャラクターのスキンやモデルも類似していますが、ピックしたキャラクターの総合的なゲームプレイが似ているわけではなく、外見が似ているだけです。

どちらのゲームも、各チームはマップの左下または右上からスタートします。どちらのゲームにも、ジャングラーを務めるプレイヤーのためのジャングルエリアがあり、レーンはトップ、ミドル、ボトムの3つに分かれています。

どちらも、試合はレーニングフェイズから始まります。一般的には、プレイヤーはトップ、ミドル、ボトム、ジャングルに進むことが多いのですが、対戦に長けたチームは敵を陥れるため、各レーンの人数を変えることもあります。両チームは各自のレーンに留まり、ヒーローやチャンピオンのレベルアップに必要な経験値(XP)とゴールドを集めていきます。十分なレベルに達したら、チームで調整した戦略を使用して、各自のレーンにいる敵を倒したり、敵チームのジャングルに忍び込んでジャングラーを倒したりできます。

どちらのゲームも最終目標はシンプルで、敵チームの本拠地を破壊することです。LoLでは、破壊すべき本拠地の最後のピースをネクサスと呼び、Dota 2ではエンシェントと呼びます。

試合が進み、レーニングフェイズが終了します。この段階でチームは団結し、タワーなどのオブジェクトや、LoLではバロン、Dota 2ではRoshanといったオプションのオブジェクトに挑みます。

両ゲームでは、バロンとRoshanがほぼ同じ位置(マップの北半分)にいる点が類似しています。これらの特殊なオプションのオブジェクトは、プレイを誤ると試合結果に影響を与える可能性があるため、注意が必要です。ステータス上昇効果により劣勢チームの追い上げを可能にしたり、戦い方を誤ったチームを最終的に敗北させたりもするのです。

LoLとDota 2:ゲームプレイの主な違い

レーニングフェイズはLoLとDota 2どちらにもありますが、特にこのフェイズについては両ゲームでの違いがはっきりしています。RiotとValveでは異なるゲームプレイスタイルを採用しており、レーニングフェイズは明らかに別物となっています。例えば、Dota 2では木々の間を通り抜けでき、LoLでは敵から逃れるため狭い茂みのエリアに入っていけます。

LoLでは148人のチャンピオンを、Dota 2では119人のヒーローをプレイできます。キャラクターは独自の一連のアビリティを使用し、両ゲームの展開に影響を与えます。

スキルショットもまた、ゲームプレイの違いを示しています。例えば、LoLではチャンピオンの多くがスキルショット(プレイヤーが手動で敵に照準を合わせるアビリティ)を使用して、離れた場所から敵チームの体力を削れます。エズリアルのような一部のチャンピオンは、敵の体力が少ない場合にマップ全体でスキルショットを使用して敵を倒せますが、これには敵チームの動きをある程度把握することが必要です。

一方、Dota 2では、ほとんどのヒーローがスキルショットを使用しません。特定のロールやポジションのアビリティの多くは、手動で照準を合わせるのではなく、起動して敵をクリックし、発動するといったものです。

Dota 2で特筆すべき重要な要素の1つに、敵チームがクリープやタワーでゴールドやXPを獲得するのを「Deny」(拒否)できるということがあります。プレイヤーは味方のクリープやタワーを倒すことができ、それにより敵チームがとどめを刺すのを阻んで、貴重なゴールドやXPの獲得を「Deny」できるのです。味方のクリープを攻撃する場合、敵のクリープを倒したときよりもゴールドが少なく、経験値も得られません。

Denyすることで、リスクと報酬を天秤にかけることになるのです。阻止するプレイヤーは、敵のクリープを倒すことで得られる貴重な経験値とゴールドを逃す可能性がある上に、敵チームのいる場所まで無理をしてレーンを移動することで、ジャングラーが背後から迫ってきて戦闘を強いられる可能性もあります。

DenyのメカニズムはLoLの初期段階にも存在し、ガンプランクというチャンピオンの「Raise Morale」(気合いを入れる)アビリティを発動するには、味方のミニオンを攻撃する必要がありました。ガンプランクは使い方を誤らなければ、敵プレイヤーのXPとゴールドの獲得を大幅に遅らせることができました。このスキルを有するチャンピオンが1人しかいないのは不公平だと判断され、このメカニズムは現在削除されています。

リーグ・オブ・レジェンドでは、プレイヤーは4つのアビリティを持っています。3つの基本的なアビリティと、レベル6に到達すると使えるようになるアルティメットです。

Dota 2のヒーローは、Courierのおかげで終始自分のレーンに留まれます。Courierは運搬係を務める動物であり、プレイヤーが購入したアイテムをレーンにいるヒーローに届けてくれます。Courierは、ヒーローがレベル5になるとFlying Courierに変身し、移動速度がアップし、ゲームの進行とともに多くのアビリティを使用できるようになります。

LoLにはCourierに相当するものはなく、ショップにある新しいアイテムが必要な場合、プレイヤーはリコールするか、走って本拠地まで戻る必要があります。どちらのゲームでも、プレイヤーがスポーンするエリアでは体力もマナも素早く回復します。

また注意が必要なのは、LoLにはショップが1つしかないのに対し、Dota 2では最初にスポーンする場所にあるショップ以外に、マップの様々な場所にシークレットショップがあり、通常のショップで購入できるアイテムの他にも様々なアイテムを提供している点です。

LoLとDota 2:メカニクスの違い

両ゲームの特徴は似ていますが、ゲームメカニクスに関しては大きな違いがいくつかあります。例えば、LoLでは、プレイヤーが右クリックするとすぐにチャンピオンが方向転換して移動できますが、Dota 2では、移動する前にヒーローが方向転換するアニメーションの再生を待つ必要があります。

ショップでアイテムを購入すると、確実なゴールドを使用する前に不確実なゴールドが消費されます。一方、「バイバック」を購入する際には、不確実なゴールドを消費する前に確実なゴールドが使用されます。

LoLとDota 2ではゴールドとXPが重要な要素ですが、Dota 2でプレイヤーが獲得できるゴールドには、確実なゴールドと不確実なゴールドの2種類があります。プレイヤーは毎分85ゴールドを受け取りますが、「Philosopher’s Stone」(賢者の石)というアイテムを入手すると、さらに70ゴールドを獲得できます。受動的に獲得したこれらのゴールドは確実なゴールドに分類されます。不確実なゴールドとは、ヒーローを倒したときや、Roshan、Courier、Hand of Midas (使用するとゴールドが与えられるアイテム)から得られる報酬のことです。

最終的に、確実なゴールドと不確実なゴールドの合計がプレイヤーの収入となります。収入が2つに分かれている主な目的は、ガンクやタワーキルなど、ゲームプレイのさまざまな要素を促進することです。

前述したように、Dota 2ではプレイヤーは「バイバック」という機能を利用できます。これによりプレイヤーは死んだ直後にリスポーンできるのですが、その際ゴールドを使う必要があり、ゲーム内での悪用を防ぐため480秒間のクールダウンがあります。LoLにはそのような仕組みがなく、ゲーム内でプレイヤーが死亡した場合、リスポーンする前にリスポーンタイマーがゼロになるまで待たなければなりません。

Dota 2のマップには、随所にルーンが配置されます。ルーンとは特別なブースターのことで、バウンティールーン(不確実なゴールドを追加で獲得できる)とパワーアップルーン(さまざまなバフや効果が短時間ヒーローに与えられる)の2つのカテゴリーに分けられます。これらはボトルに保存しておき、後で集団戦中に使用できます。

どちらのゲームにもスケーリング(チャンピオン/ヒーローやチームが平均と比べてどの程度強くなるか)が存在しますが、仕組みはそれぞれ異なります。LoLのスケーリングでは、プレイヤーはレベルアップするたびに強くなり、チャンピオンの基本的なステータスが最大になるまで緩やかな曲線を描きます。一部のチャンピオンは「アーリーゲーム」と呼ばれ、試合前半にダメージ出力がピークに達しますが、他のチャンピオンは「レートゲーム」と呼ばれ、最初は弱くても後半へと進むにつれて強くなります。

ドータ2ではサポートヒーローがプレイを先導してエンゲージを始めるのに対し、 LoLのサポートチャンピオンは主にADCの支援に従事します。

スケーリングはDota 2でも同じように機能し、ほとんどのヒーローはアイテムでステータスが上がる前に基本的なステータスが最大になります。ただし、Dota 2では試合の経過に応じてプレイヤーのロールを変更できるため、試合中盤でチームの戦略を簡単に変更できることを覚えておくとよいでしょう。

LoLでは、プレイヤーは味方のミニオンやタレット、ワードに瞬間移動できるテレポートなどのサモナースペルを使用できます。Dota 2では少し異なり、プレイヤーはTown Portal Scrollというアイテムを購入し、味方の建造物にテレポートする必要があります。

LoLでは、チームのインヒビター(スーパーミニオンの出現を止める建造物)を破壊すると、インヒビターが再び現れるまでの5分間、スーパーミニオンがスポーンします。Dota 2ではこの点が異なり、同等の建造物であるバラック(通称ラックス)を破壊すると、その後のゲームで現れることはありません。

LoLとDota 2:ゲームプレイ以外の主な違い

LoLでは、プレイヤーは試合開始前に、フラッシュ(プレイヤーが数メートルテレポートする)、イグゾースト(移動速度の低下やダメージの減少をもたらす)、イグナイト(敵のチャンピオンに火をつけ5秒間ダメージを与える)などから、2つのサモナースペルを選択できます。

Dota 2にはDenyという機能がありますが、これは敵のチームがゴールドやXPを獲得する(敵のヒーローが強くなる)のを防ぐため、プレイヤーが味方クリープをキルすることです。

通常、サモナースペルの割り当てはロールごとに異なります。例えば、ジャングラーは常にスマイトを使用します(ジャングルのモンスターまたは敵のミニオンのみを攻撃)。Dota 2にはサモナースペルはありません。このような選択肢はピックしたヒーローとプレイするロールによって大きく変わってくるためです。

LoLではゲーム開始前にロールが決定しますが、Dota 2ではより柔軟にロールを決定できるという点でまったく異なります。ほとんどのヒーローは複数のロールでプレイできるため、ゲーム中盤にチーム構成を変更できます。

この2つのゲームでは、サポートの使い方が異なります。Dota 2ではサポートヒーローがプレイを先導してエンゲージを始めるのに対し、 LoLのサポートチャンピオンは主にADCの支援に従事します。

LoLのメインロールにはADC (アタックダメージキャリー)、トップ、ジャングラー、ミッド、サポートの5つがありますが、Dota 2にはキャリー、ディスエイブラー、イニシエーター、ジャングラー、サポート、デュラブル、ヌーカー、プッシャー、エスケープと、より多くのメインロールがあります。1回の試合で使えるヒーローは各チーム5人のみで、9つのロールがあるため、Dota 2では毎回まったく違う試合を楽しめます。

LoLでは、各チャンピオンは4つのアビリティを使用できます。3つの基本的なアビリティと、レベル6に達すると使えるようになるアルティメットです。Dota 2では、大多数のヒーローが基本的なアビリティ3つとアルティメットを使用しますが、特定のヒーローはより多くのアビリティを使用でき、そのようなヒーローについては総合的なゲームメカニクスが複雑になっています(例えば、Invokerというヒーローは14ものアビリティを使用し、より複雑なコントロールを必要とするヒーローとされています)。

Dota 2の場合は、バイバックという機能を使うと、プレイヤーは料金を払ってすぐにリスポーンできます。

LoLとDota 2のもう1つの大きな違いが、タレントです。Dota 2でのタレントはヒーロー独自の特性のことで、5レベル上がるごとに使用できるようになります。これは、レベルアップするとポイントを獲得できる通常のスキルとは別物です。レベル10からは、ヒーローの属性にバフが付与され、追加のゴールドと経験値が得られます。ヒーローの能力を高めることもでき、ゲームに新たなダイナミズムが生まれます。一方、LoLではレベルが上がるごとに、チャンピオンのアビリティを強化するためのポイントが1ポイント付与され、クールダウンを短縮したり、ダメージ出力を上げたり、ボーナス効果を追加したりできます。

トーナメントに関して言えば、LoLとDota 2はどちらもさまざまなeスポーツエコシステムを使用しており、オンラインマッチとLANマッチの扱いが異なります。例えば、Dota 2の開発元であるValveは、サードパーティのトーナメント主催者による開催を許可していますが、Riot Gamesはサードパーティによる独自のLoLイベントの開催を許可していません。

ベッティングで大きな賞金を得るには、2つのゲームの具体的な違いを理解することが不可欠です。全体を通して説明してきたとおり、MOBAの概要を理解するだけでは深く理解しているとは言えず、2つのゲームの違いを理解することが不可欠です。知識がないままDota 2やLoLにベットするのは難しいでしょう。

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